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米国胸部疾患学会(ATS 2007) レポート

2007年5月18日~5月23日、米国カリフォルニア州サンフランシスコ市で開催された米国胸部疾患学会(ATS 2007)に参加しました。 5月20日、21日の二日間サンフランシスコに滞在し、機器展示会場の見学と、日本からの先生の発表を拝聴することができました。

 

米国カリフォルニア州サンフランシスコ市で開催された米国胸部疾患学会(ATS 2007)展示ブースにおける出展社数167社で、出展会社は、製薬会社と呼吸機能診断機器会社が多く、人工呼吸器関連会社の展示は少なかったのが印象的でした。 日本における医学会の展示場と大きく異なる点は、大きな展示ブースを構えた会社は、ブース内にドリンクや軽食などを提供するコーナーを設け、飲み物や食べ物で少しでもお客様に足を止め関心をもってもらいたいという気持ちが全面に出て圧倒されました。

中にはブース内でクレープを焼いて提供する会社や、宇宙船のアトラクションを展示ブースに設置して、来場者に無料で楽しんでもらうという、正に『遊園地』か『お祭り』と見間違うような展示もありました。仕事に遊びを取り入れることが上手な米国らしい一面を見たような気がします。日本で展示会をする際には是非、参考したいと思いました。

 

vaiasy弊社が日本における代理店を務めるVIASYS社(現カーディナルヘルス社)は、医療機器関連会社では最も大きなブースを構え、高度の呼吸不全に有効とされる成人用HFO(高頻度陽圧換気法)が可能な3100B人工呼吸器を、実際の豚の肺をモデル肺として展示を行っていました。 この肺は腐敗しないよう特別な処理がなされ、通常は外から見えない肺がHFOVによってどの様に変化するのかが非常に良くわかります。 これにはアトラクションがなくとも、足を止めて見て下さるお客様も多数おられ、VIASYS社担当者も「丹精込めて作った豚のモデル肺を持ってきて本当に良かった」と笑みを浮かべていました。 

 

3100a3100BによるHFOVとは、新生児領域では良く使用されるようになったHFOV(肺内を一定の陽圧で保ち、そこに振動を加えて、酸素化と炭酸ガスの排出を促すという特別な換気法)を成人にも使用できるように改良されたもので、従来の換気法では改善されなかったARDSなど高度の呼吸不全に極めて有効でありその効果が期待されています。日本では現在薬事承認の認可待ちとなっており、リリース後の活躍にご期待ください。 

 

弊社関連商品の発表としては、5月21日、午前中に、東京女子医科大学麻酔科学教室准教授・小谷透先生、共同演者の昭和大学横浜市北部病院呼吸器センター佐藤庸子先生により 『急性呼吸不全におけるBCV(Biphasic Cuirass Ventilation)の役割』と英国メディベント社のRTXを使用した経験に基づくポスター発表が行われました。

 

呼吸不全41症例中、13症例(心原性肺水腫、無気肺、ALIなど)はBCVのみで他の陽圧人工呼吸器を使用せず回復させることができた等が主な内容で、多数の日本からの先生や諸外国の先生方から質問が浴びせられており、非常に興味深い内容の発表でした。両先生、長時間の飛行機での移動、英語でのご発表・質疑応答大変お疲れ様でした。今後も日本におけるBCVの市民権獲得の為、更なるご研究をよろしくお願いいたします。同製品は現在米国のFDAの認可を得るべく申請中で、認可が得られた際は、人工呼吸療法の研究が盛んな米国において、テロ対策(ガスアタック時の有毒ガスの排出及び人工呼吸)や体外式人工呼吸の研究などで大きな変化をもたらすことになるであろうことを強く実感しました。 

 

 

(報告) 坂斎

 

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