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米国麻酔学会(American Society of Anesthesiologists)

2007年10月13日~16日に米国San Franciscoで開催された米国麻酔学会(American Society of Anesthesiologists)に
参加しました。

土曜~水曜の5日間、リフレッシャーコース、一般演題の区別なしにプログラムが組まれるようになっていましたASAは従来、10月中旬から下旬にかけての土曜日から水曜までが会期で、土日がリフレッシャーコース、月曜~水曜はレクチャー、一般演題、機器展示は日~火曜となっていたが、最近は一般演題の量が増えたためか、土曜~水曜の5日間、リフレッシャーコース、一般演題の区別なしにプログラムが組まれるようになっていました。また、学会場で配布されるプログラムも、以前は日付順で編集されていたものが、今回から麻酔の基礎、心臓麻酔、神経麻酔、集中治療、小児麻酔、産科麻酔、ペイン、局所麻酔、など10のカテゴリーに分けて編集されるようになっていました。

 

全体で2144題のポスター、オーラルの一般演題が採択され、演題申し込みがかなり増えてきたのかと思ったら、ASAも商業主義になり、以前は6割台だった採択率を9割まで緩くして参加者集めをしているようで全体で2144題のポスター、オーラルの一般演題が採択され、演題申し込みがかなり増えてきたのかと思ったら、ASAも商業主義になり、以前は6割台だった採択率を9割まで緩くして参加者集めをしているようで、昔からASAを目指していたDrは発表内容の質の低下を嘆いていました。1講義10$のリフレッシャーコースは152題、Problem-Based Learning Discussionsという会員が経験した問題・トラブル症例を募集し、有料(10~45$)でディスカッションに参加させるプログラムが299コースあり、学会参加料と合わせるとかなりの収益が上がるのではないかと思われます会場(ASA会員の学会参加料は無料)。

 

ここ数年の参加者は、16000~18000人台で、今年は米国人の間でも人気都市での開催なので過去最高の19473名の参加者がありました。 学会場のMosconeコンベンションセンターは従来、北館、南館で行っていましたが、今年オープンした西館も使い、そこでRegistrationとRefresher Courseを行い、規模拡大にも対応していました。 

 

機器展示 

今年は全部で304社の出展がありました。全体を通した感想で、展示品の傾向としては気管内挿管を補助する器具と超音波エコーに関する商品がさらに増え、気管内挿管、カテーテル挿入、神経ブロックなど麻酔科医が主に行う手技を安全、確実に行うための製品が増えてきているように思われます。ユニークな商品としては、経気管インピーダンス法の非侵襲的連続心拍出量装置、微小循環観察カメラ、経食道エコーでブラインドとなる上行大動脈を見えるようにするカテーテル、硬膜外穿刺を確実にする器具などががありました。当社の麻酔科関連機器は、麻酔器、各種モニタ、体温管理機器、輸液ポンプ、人工呼吸器、蘇生関連機器、教育用シミュレータなどを扱っているので、それらに関する商品を中心に目が行きがちですが、それ以外でも治療効率、安全性、病院の収益性が向上する商品であれば、積極的に代理店権を獲得するようにしていて、今年はいくつか候補の商品が見つかりました。

気管内挿管、カテーテル挿入、神経ブロックなど麻酔科医が主に行う手技を安全、確実に行うための製品が増えてきている

 

学会発表

麻酔機器の不良をシミュレーション教育した結果の発表がありました。43名のレジデントを対象に気管内チューブカフのリーク、麻酔回路のリーク、CO2キャニスターのリーク・不良、酸素供給の不良、気管内チューブ閉塞などをシミュレーションした発表は、基本的にはポスター発表だが、優秀な演題は別会場にて口頭発表として取り上げられています。ポスター会場では、最近、貼り逃げ(掲示だけして指定された時間に発表者がポスター前にいない)も多く、学会の権威も落ちてきたと思ったら、今年はポスターすら貼らない例が目立ち、またセッションごとの進行役のDrも来ないというところも多く、昔は日ごろの研究成果を晴れの舞台で発表すると意気込んでいる先生方が多かったのに、ある種悲しくなりました。

発表で気が付いたこととしては、NIRS(近赤外分光法)による酸素モニターに関するもので、通常の脳酸素モニターとしてではない、ユニークな使用法についてのものがいくつかありました。 1つは小児心臓手術で2チャンネルのうち、1つは脳、もう一つのプローブは背部の腎臓がある位置付近に装着し、術中のその酸素飽和度により、術後の合併症などの発生の予測ができるという発表がありました。平均在院日数では、体の酸素飽和度が70%以上で20日、60-70%で32日、60%以下では49日と低酸素に陥ると、これだけの違いが出るというもの。 また、救急患者の骨格筋に貼って、出血性ショックなどの蘇生に役立てたり、動物実験であるが、開胸し、心筋に直接プローブを当て、体外循環時の心筋保護の状態のモニターにしたりしているなどというものがありました。

この他、麻酔機器の不良をシミュレーション教育した結果の発表がありました。43名のレジデントを対象に気管内チューブカフのリーク、麻酔回路のリーク、 CO2キャニスターのリーク・不良、酸素供給の不良、気管内チューブ閉塞などをシミュレーションした。酸素供給の不良には、大方のレジデントは対応できていた。気管内チューブのリークや麻酔回路内のリークは割と気が付きやすいのに比べ、CO2キャニスタのリークに気付いたり、対処したりするのはあまりできなかった。重篤な気管内チューブ閉塞にはシニアレジデントの大半(93%)が再挿管し、対処できていたが、CA-1レジデントは53.8%しか、成功できなかった、など興味深いものです。ちなみに、発表者にどこのシミュレータを使っているのかと聞くと、METI社のだと言っていました。ユニークなものでは、Drの日に関する郵便切手、封筒を掲示したものやナーブスティムレータの歴史について発表したものがありました。この他、今回、当社取り扱い商品に関する発表は以下の通り、TOSCA 3題、RTX 1題、NIRO 1題でありました。

 

NIRO
A-290 'Intermittent Pressure Augmented' RCP and the Derivative of Cerebral Oxygen Saturation : Nobuhide Kin, M.D., Masakazu Hayashida, M.D., Nagara Ono, M.D., Mitsuaki Muroya, M.D., Yoshitsugu Yamada, M.D.
A-2137 Brain Oxygenation and Perfusion during Selective Cerebral Perfusion with Near-Infrared Spectroscopy : Patrick Meybohm, M.D., Jochen Renner, M.D., Erol Cavus, M.D., Jens Scholz, M.D., Berthold Bein, M.D.


TOSCA
A-85 An Evaluation of a New Combined SpO 2 and PtcCO 2 Monitor (TOSCA) during Monitored Anesthesia Care : Nitin K. Shah, M.D., Shermeen Vakharia, M.D., Helen Kim, M.D., Laverne Estanol, R.R.T.
A-89  Serial Measurement of PtcCO2 and SpO2 on Rapid-Sequence Induction by Using Percutaneous Monitor : Keiko Hamada, Ph.D., M.D., Kaoru Nisijima, M.D., Yuusuke Kasuya, M.D., Tomoki Hashimoto, Ph.D., M.D., Minoru Nomura, M.D., Ph.D.
A-1170  The Safety and Efficacy of Dexmedetomidine for Post-Thoracotomy Patients on the Nursing Floor : Michael A.E. Ramsay, M.D., F.R.C.A., Kate Newman, R.N., Barbara Leeper, R.N., M.N., C.C.R.N., Edward B. De Vol, Ph.D., Robert F. RTX
A-1519  The Effective Use of Extra-Thoracic Respirator RTX in Pulmonary Failure Patients : Bang-Mi Chun, M.D., Yuka Miyata, M.D., Hironobu Tanigami, M.D., Ph.D., Yoshihiko Kishi, M.D., Ph.D. 

 

 

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