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PICU人工呼吸管理プロトコール 後篇 <高頻度振動換気(HFOV)① 人工呼吸の開始から初期設定まで >

高頻度振動換気(HFOV)① 人工呼吸の開始から初期設定まで

A 適用患者
  1. 肺出血のある患者
  2. 適切な酸素化が得られず、従来の人工呼吸に反応しない患者
  a) Oxygen Index(OI)>15(OI=Paw×FiO2÷PaO2)
  b) PEEP>10cmH2O
  c) FiO2>0.60
  d) ピーク圧≧32cmH2O
  e) 平均気道内圧(Paw)>15cmH2O
  3. 肺胞を適切に拡張できない程顕著なエアリークが存在する。
  4. 呼吸性アシドーシスにより、肺胞換気が低下している。
B 臨床的な目標
  1. 特別な指示がない限り、HFOVを実施することによって目標とする臨床的な目標は以下の通りである。
  a) 動脈血pHを7.25~7.33の範囲内で維持する。
  b) PaO2を55~90mmHgに維持する。
  c) SaO2>86%、SpO2>88%を維持する。
C 設定方法
  1. HFOVを始める前に
  a) 診療部の方針に従って器械のセットアップ及び点検をおこなう。
  b) 経皮SpO2モニタリングを開始し、血液ガスモニタとの相関の把握をおこなう(時間が許す限りにおいて
  HFOVの開始前に)。
  c) 吸引する。
 

d) 鎮静については医療チームで相談の上、決定する。10kg以上はHFOVに適応するために筋弛緩薬による
ブロック及び鎮静が必要となることがある。そうでない場合、機械換気時の標準的な鎮静処置に従う。

 

  2. HFOV初期設定
  a) FiO2=1.00
  b) 振動数(Hz)は患者の体重(下表)に従って決定する。


HFOV設定

  c) アンプリチュード(圧)、もしくはパワーコントロール
  I  35~40cmH2Oから始め、鼠蹊部まで小刻みに振動するように調節する。
  d) 平均気道内圧(Paw)
  I 従来の人工呼吸からHFOVに移行した場合、平均気道内圧(Paw)は従来の人工呼吸時の平均気道内圧
 (Paw)よりも5~6cmH2O高い値に設定する。至適肺容量となるまで、調整は1~2cmH2O単位でおこなう。
  ・ FiO2を低下させることができる程にSaO2が増加したならば、至適肺容量に到達している。
 平均気道内圧(Paw)はFiO2が0.50以下に減少できるような値に維持する
 (胸部X線画像で横隔膜はT9の位置になければならない)。
  II 人工呼吸をしていない状態からHFOVを始める場合には、平均気道内圧(Paw)はHz、
 アンプリチュード、吸気時間の設定の関数である。医師の指示が必要である。
  e) 吸気時間
  I 初期設定では33%に設定する。
  II アンプリチュードが最大で、振動数が最小になっている場合に、吸気時間の設定を上げる
 (体重35kg以下の患者における吸気時間の変更については、PICUの医師間で必ずディスカッションする)。
  f) バイアスフロー
  I 初期設定では20L/分に設定する。
  II 平均気道内圧(Paw)の設定が最大になっている場合か、患者の自発呼吸が大きい場合には、
 設定を上げることを検討する。

 

 

 

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