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突然心停止後の低体温

”突然心停止後の低体温”のポイントを、 THE HYPOTHERMIA AFTER CARDIAC ARREST STUDY GROUP
(HACA)発表内容をまじえて、ご説明いたします。

 

突然心停止: (SCA) インシデント突然の心肺停止
  • 突然心停止 米国 300,000 ~ 500,000人/年、ヨーロッパ 約350,000人/年
  • 突然心停止の世界的な発生率は1.28件/1,000人 (ほぼ五百万人)
  • 突然心停止の生存率はAEDの広範な公的利用により、地域によっては倍となっている。
        • 誰が助かっているか?  (Utsteinの定義)
          - 生存率  約 5%
          - 目撃者があった心室細動(VF) 15~35%

 

突然の心停止後の低体温療法エビデンス

 

jornal

 

THE HYPOTHERMIA AFTER CARDIAC ARREST STUDY GROUP(HACA) 発表内容について

HACA Study: 内容

  • 心停止後5~15分以内にCPR。
  • 心室性頻拍 (VT)、あるいは心室細動(VF)が推定された。
  • 倒れてから60分以内に心拍再開。
  • 275人の患者が低体温グループと通常体温グループにランダムに分けられた。
  • 24時間に渡り、32~34ºCに冷やされた。

 

 

ssdada

 

HACA Study: 結果

  • 低体温グループ患者における心停止後6ケ月以内における神経学的予後が有効なのは、136人中75人で、通常体温グル ープでは137人中54人であった。
  • 低体温グループでは55%が有効な予後であったが、通常体温グループでは 39%であった。

 


エビデンス発表 1年後 - 転換点 2年後 – 認知度と採用施設が増加

一般紙にも取り上げられ、流れを引き寄せる

wallstreet

 

 

SCAに関連したNormalリズムと異常リズム

 

出血

  • 低体温は凝固時間を増し、血小板数を減少させる
  • しかし顕著な出血のリスクは、非常に低い。
  • 低体温を考慮に入れていないと、出血時間(PT、PTT)をチェックする血液検査は正確でないこともある。

徐脈

  • 体温が35℃以下に低下した場合、心拍数の低下が発生。
  • 低体温の心筋への直接的な影響と共に、細胞での代謝の減少によって徐脈が発生。
  • 患者が症候性にならない限り、徐脈は通常、治療を必要としない。

不整脈

  • 不整脈のリスクは中等度低体温では非常に低いが、 30℃以下に低下した場合、不整脈のリスクは高くなる。不整脈


心停止後の低体温 - 基本

電解質異常

血流の細胞へのシフトによって、カリウム、マグネシウム、リン、カルシウムのレベルは低下する。

この状態は再加温時には反対となり、不整脈を引き起こすことがある。  

 

インシュリン及びグルコースレベル

◆低体温はインシュリンの分泌と感度を減少させる。

◆このため高血糖症となり、感染の増加や腎不全を引き起こす。

◆インシュリン点滴が治療を必要としたグルコースレベルの維持に必要となることがある。

 

血液ガス: 補正をするべきか否か?

◆低体温は細胞での代謝を減少。

◆二酸化炭素は細胞での代謝の最終産物。

◆そのため、低体温は二酸化炭素生成量を減少させ、結果的に血中pHが変化。

◆体温”補正”をしていない動脈血ガス分析は正確なpHレベルを示さない。

 


カテ室で何故冷やすことができるのか

PCI中に障害なく、心臓のサイズと解剖学的構造を可視化する能力

  • 心臓病専門医は通例患者の右側に立つ
  • Arctic SunはIABP (大動脈内バルーンポンプ)駆動装置と同サイズ
  • ニトログリセリンによる血管拡張及び冷やすことによる心拍数の増加の影響について議論
  • 薬と機器で患者の準備をするのにかかる時間は15分以下
  • 対応にあたるスタッフが器械本体とパッドの設置に習熟していること 

 

 

ニトログリセリンの冷却速度への影響

 

(おわり)

(素材資料提供:Medivance社)


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