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教育セミナー直前情報 Kees Hugo Polderman,MD のご紹介と講演内容

polderman

主催:第36回 日本集中治療医学会学術集会  共催: アイ・エム・アイ株式会社

 

【Kees Hugo Polderman先生のご紹介】

poldermanユトレヒト大学メディカルセンター集中治療部準教授兼シニアコンサルタント Kees Hugo Polderman,MD
ユトレヒト大学メディカルセンター集中治療部准教授兼シニアコンサルタント

 

Kees H.Polderman先生は、アムステルダム大学で医学を学び、アムステルダム自由大学病院で初め内科医として、後に集中治療医としてトレーニングを受けています。2000年には集中治療のeuropean diplomaを取得。 医学博士号論文は、Interaction of endocrine system with cardiovascular significance(1993年)です。

先生はECFMG(米国医師ライセンス)と法律学士号も取得されておられます。現在は、ユトレヒト大学メディカルセンターの集中治療部で臨床研究のシニアコンサルタント及びディレクターとして勤務されておられます。オランダ集中治療学会national guideline committee、Netherlands Journal of Critical Care誌編集委員会、オランダ集中治療学会科学部会、オランダ集中治療学会executive committee、Intensive Care Medicine誌advisory board、International Journal of Intensive Care、低体温ネットワーク国際管理グループのメンバーにもなっておられます。

先生の現在の主要な研究テーマはICUにおける質的評価とモニタリング、ICUにおける代謝異常、重篤な疾患における内分泌不全、脳保護及び循環系保護のための低体温療法の使用です。

最近の論文:
Induced hypothermia and fever control for prevention and treatment of neurological injuries; Lancet 2008; 371: 1955-69

 

【講演内容】

低体温療法中の患者管理 - 実際面、副作用、冷却方法

低体温療法で考えられるメリットを理解するためには、この治療法を迅速かつ効果的に適用することが重要であり、特にこの治療法で起こりうる副作用を適切に管理することが重要である。ICUの医師や他の医師(救急医、神経科医、心臓病専門医)は、体温管理及び低体温に起因する生理学的な影響、効能、テクニック、合併症、実際的な問題についてよく知っていなければならない。経験を積めば、このテクニックは安全で非常に効果的である。

 

冷やす治療は3つのフェーズ(導入期、維持期、復温期)に明瞭に分けることができる。各フェーズにおいて特有のリスクと管理上の問題が見られる。多くの器械が近年は販売されており、安定した維持期、ゆっくりと制御される復温期を可能にしている。導入期においては冷たい輸液(1500~3000mLかつ4℃の生理食塩水、あるいはリンゲルラクテート液)の注入とこれらの販売されている器械とを併用することで、急速冷却が可能になっている。急速導入によってシバリングや代謝異常といった短期の副作用の危険が減少する。心臓血管系への影響には徐脈が含まれる(但し、中枢温が30℃以上である場合には不整脈は含まれない。実際、不整脈の危険性は軽度低体温では減少する)。心筋の収縮性に対する低体温の影響は様々である(心拍数及び充満圧に依存する)。多くの患者では心筋の収縮性は増加するが、軽度の拡張機能障害を起こす患者もいる。低体温の最も重要な長期の副作用は感染(通常は気道あるいは外傷)と褥瘡である。様々な検査値が体温によって影響を受ける。肝機能が障害された場合、様々な薬剤のクリアランス機能が低下する。尿細管機能が特に冷却導入期に影響を受け、そのため電解質異常や多尿症/寒冷利尿を起こすことがある。インシュリン感受性が影響を受けた場合、導入期や維持期では高血糖症を、復温期では低血糖症を起こすことがある。 

 

これらの副作用は全て、よくモニタリングし、注意深く患者管理をすることで、コントロールする必要がある。

 

急速な復温が、低体温の持っている保護的な効果の一部、あるいは全てを失わせてしまうため、ゆっくりとした復温が低体温療法の重要な一部であることが、明らかになってきている。低体温療法の後、発熱は避けなければならない。すなわち正常温にしっかりと管理された状態を維持されなければならない。このため、維持期及び復温期は厳格な体温コントロールが必要である。

 

2009年2月26日(木) 第36回 日本集中治療医学会学術集会 教育セミナーでお待ちしております。

 

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