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心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドライン」2010年度版における低体温療法

「心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドライン」2010年度版における低体温療法

心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドライン」2010年度版における低体温療法

今年10月「心肺蘇生と救急心血管治療のための科学と治療の推奨に関わる国際コンセンサス」(CoSTR)によるガイドライン発表と同時に、AHA(米国心臓協会)、ERC(欧州蘇生協議会)、JRC(日本蘇生協議会)版ガイドラインが発表されました。

その二次救命処置の中で、成人、小児、新生児に対しての低体温療法が2005年度版ガイドラインと比べ、より強く推奨されるようになりました。今回、AHAガイドラインの中での低体温療法に関するポイントをまとめました。

 

第9章 心停止後のケア (新設、2005年度版はACLS内に組み込まれていた)

心拍再開(ROSC)後に入院した心停止患者の生存率を向上させるためには、包括的、体系的、かつ統合され、複数の専門分野にわたる心停止後ケアのシステムが一貫した方法で実施されるべきである。適応のある場合は、低体温療法と経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を行う。 心停止後は痙攣がみられることが多いため、痙攣の診断のためには脳波をできるだけ早く取って、ただちに判読し、心拍再開後も患者が昏睡状態の場合は、頻繁にあるいは連続的にモニターすべきである。

 

脳障害や心血管の不安定さは心停止後の生存に大きな決定因子となる。低体温療法は神経学的回復を向上させる唯一の治療であるため、心拍再開後、言葉が話せない患者には適用を考えるべきである。 

 

低体温療法の対象患者、導入のタイミングと期間、導入・維持・復温の方法などは確定していないが、院外心停止VF患者で心拍再開後昏睡状態にある成人患者に対しては、12時間から24時間、32℃~34℃に冷却すべきである。(Class 1

※2005年度版でのエビデンスレベル(推奨度)はClass 2a

 

エビデンスレベル
(1)クラス1: 有益であるという根拠があり,適応であることが一般に同意されている
(2)クラス2a: 有益であるという意見が多いもの
(3)クラス2b: 有益であるという意見が少ないもの
(4)クラス3: 有益でないまたは有害であり,適応でないことで意見が一致している

 

第14章 PALS

低体温療法に関して公表された小児の前向き無作為化試験の結果はないが、成人のエビデンスに基づいて、低体温療法(32℃~34℃)が院外で目撃されたVFによる突然心停止からの蘇生後も昏睡状態である青少年患者に対して有用な場合がある。
低体温療法(32℃~34℃)は心停止からの蘇生後も昏睡状態である乳児患者及び小児患者に対しても考慮できる。 

 

第15章 新生児の蘇生

在胎週数36週以上で出生し、中程度から重度の低酸素性虚血性脳症が進行中の新生児には、低体温が推奨される。
低体温療法は、公表されている臨床試験で使用されているものと同様の明確に定義されたプロトコール※の下で、複数の専門分野にわたるケアと長期的な追跡調査が可能な施設で実施されなければならない。 

※低体温療法(33.5~34.5℃)を生後6時間以内に開始し、72時間冷却し、少なくとも4時間はかけて復温する。 

 

ガイドライン2010に関する情報 AHA ECC公式日本語サイト

アメリカ心臓協会(American Heart Association, AHA)は,心血管疾患および脳卒中による機能障害および死亡の減少を支援するアメリカ国内の自発的な医療団体です。

 

 

低体温療法DVD

弊社では、1980年以来、米国Gaymar社製高低体温維持装置メディサームをシリーズ累計4000台以上販売しており、特に1997年の重症頭部外傷患者への脳低温療法ブームの時に大活躍しました。2007年からは、低体温療法に特化した米国Medivance社製体温管理システムArctic Sun 2000を導入し、導入・維持・復温期ともオートモードで正確な温度管理ができることから、看護の省力化につながり、高い評価を得ております。また、2006年の日本救急医学会以後、主要な学会で国内外の低体温療法に関して第一線で活躍されている研究者、臨床医を講師に共催セミナーを開催してまいりました。これらのご講演内容は全てDVD化され、無償で提供しております。
ご希望の方は、申し込み専用ページから、必要事項をご記入の上、お申し込みください。 

 

1. 第34回日本救急医学会(2006年10月30日、福岡)イブニングセミナー第34回日本救急医学会
演題1 「院外心停止患者への低体温療法の実際」
演者 Stephen A. Bernard, MD Intensive Care Unit, Dandenong Hospital, Dandenong, Australia
演題2 「心原性心肺停止に対する脳低温療法循環器内科の立場から」
演者 小倉記念病院 循環器科 白井 伸一先生
座長 日本大学大学院 総合科学研究科教授 林成之先生

 

2. 第36回日本集中治療医学会(2009年2月26日、大阪)イブニングセミナー第36回日本集中治療医学会
演題 「Temperature management in critically ill patients: practical aspects, side effects and cooling methods」
演者 Kees Hugo Polderman, MD 、Associate Professor and Senior Consultant in Intensive Care Medicine、 Utrecht University Medical Center, Amsterdam, The Netherlands
座長 日本医科大学付属病院 高度救命救急センター教授 横田裕行先生

 

3. 第13回日本脳低温療法学会(2010年7月2日、大阪)スポンサードセミナー第13回日本脳低温療法学会
演題 「Fever Control and Shivering」
演者 STEPHAN A MAYER MD , FCCM
Professor of Neurology and Neurological Surgery, Columbia University College of Physicians & Surgeons Director, Neurological Intensive Care Unit, New York Presbyterian Hospital/Columbia
座長 香川大学医学部 救急災害医学教授 黒田泰弘先生

 

4. 第46回日本周産期新生児医学会(2010年7月13日、神戸)ランチョンセミナー第46回日本周産期新生児医学会
演題 「新生児脳低温療法の新戦略」
演者 埼玉県立小児医療センター 新生児科科長兼副部長 清水正樹先生
座長 鹿児島市立病院周産期総合医療センター 新生児科部長 茨聡先生

 

5. 第14回日本脳低温療法学会(2011年7月1日、鹿児島)教育セミナー
演題 「新生児脳低温療法における脳モニタリング」第14回日本脳低温療法学会
演者 久留米大学医学部附属病院 小児科高次脳疾患研究所 岩田 欧介先生

演題 「NIRO & aEEG…進化した2つのモニターをいかに使うか?」
演者 埼玉県立小児医療センター 未熟児新生児科 清水正樹先生
座長 鹿児島市立病院周産期総合医療センター 新生児科部長 茨聡先生

 

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