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臨床工学技士の皆様、機器メンテンス時の静電気にご注意を!

静電気にご注意冬場は静電気の発生が多くなる季節です。医療機器のメンテナンスのために、機器の内部へアクセスし、直接電子基板や電子素子に触れる機会が多い臨床工学技士の皆様には、特にご注意いただきたい季節になりました。

今回は、人がまったく感じないほどの小さな静電気放電が、電子部品を破壊する「静電破壊」についてご紹介します。

 

静電気放電による静電気

誰しも、ドアを開けようとしてノブに触れ「パチッ!」という経験をされたことがあると思います。

これが、ドアノブではなく医療機器だったら・・・。 この「パチッ!」で約3㎸の静電気放電が発生しているのですが、これに対し、例えば MOS型半導体は、約80~100Vの電圧がかかるだけで、半導体としての機能を失ってしまうのです。

◆静電破壊の特徴 

発生時期:
  
湿度の下がり乾燥する冬場に多く発生します。
湿度が低いと電荷の拡散性が減少して、静電気の発生が多くなるためです。
故障過程: 帯電電荷が半導体デバイスを通じて放電するときにダメージを与えます。
故障原因:
   
帯電体の半導体デバイス端子への接触による放電、あるいは摩擦などによる半導体デバイス自体に
発生する帯電電荷の放電によるダメージにより故障が発生します。

 

近年、技術の進歩により、医療機器は高性能化と共に、小型化、軽量化が進んでいます。この背景には、市場要求や設計・製造技術の進歩により、半導体デバイスが多機能化、高速化、高集積化され、微細化が進んでいることにあります。一方で、高集積化、微細化は、半導体デバイスのESD(Electro Static Discharge:静電気放電)耐量を低下させる方向であり、この対策が重要となってきます。

 

静電気放電を防ぐには、モノを帯電させなければよいのです。しかし、簡単なことではありません。静電気はモノとモノが触れただけでも起こります。たとえば、私たちがイスから立ち上がったり、歩き回ったりというように、普通の動作をするだけでも静電気は発生します。

人は動き回って作業をするので帯電しやすく、その電位は簡単に数千~10000V以上になります。そして、帯電した作業者が電子基板や素子に触れるとき、放電が起きてしまいます。しかも、外見からも壊れたことがわからないため、作業者はそのことにまったく気づくことができないケースが大半です。 

 

以下に、メンテナンス作業時における注意点を挙げます。

 

・静電気除去リストバンドを使用(着用)する。
 (リストバンドは、ホームセンターなどで購入できます。)

・作業台には、導電シート(マット)を使用し、アースに接続する。

・電子基板に触れる場合は、なるべく素子や端子に直接触れない。

・電子基板の持ち運びには専用のパッケージ(静電袋)を使用する。

・湿度管理を行う。相対湿度40~60%が推奨されています。

・作業場所に梱包材(ビニール袋,発泡スチロール)などを極力置かない、
  持ち込まない。

 

作業者が静電気に対する適切な知識をもつことが大切です。あらためて、皆様の作業環境を見直してみては如何でしょうか?

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(2009年12月更新)
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