トップページ > Technical & Safety Tips > 電池(バッテリー)のお話  

電池(バッテリー)のお話 第2回

前回、基礎的な話として、電池、バッテリーの放電、充電の仕組みについてご紹介しました。今回は、電池、バッテリーの種類、ならびに電圧、容量についてご紹介します。

 

電池バッテリーの種類

前回、充電ができない使い切り電池を『一次電池』、充電が可能であり何回も使用できる電池を『二次電池』(バッテリー)に分類されることをご紹介しましたが、日常生活で馴染みが深いマンガン乾電池やアルカリ乾電池、車に使用される鉛蓄電池など、用途別にさらにいくつかの種類に分類されます。代表的なものを以下ご紹介いたします。

◆一次電池

・マンガン乾電池 (円筒形) 

古くから使われており、休み休み使用すると一時的に起電力が回復 するため、リモコンや懐中電灯など、時々使う機器の使用に適しています。

・アルカリ乾電池 (円筒形) 

乾電池の大半を占めます。マンガン乾電池よりも3~5倍長持ちするため、CD、DVDプレーヤー など、連続使用する機器の使用に適しています。

・オキシライド乾電池 (円筒形)

出力と容量はアルカリ乾電池の約1.5倍で、長時間の使用でも電圧が下がらないため、デジタルカメラなど、中~大電流を必要とする機器の使用に適しています。 

・アルカリボタン電池 (ボタン型)

低価格で高性能、形状がボタン型で小型・薄型機器の使用にも適しており、電卓やカメラなど幅広い機器に使用されています。 

・酸化銀電池 (ボタン型)

電圧が非常に安定しており、寿命直前までほぼ同じ電圧を保つことから、クオーツ時計、精密機器などの使用に適しています。

・空気亜鉛電池 (コイン型)

正極の材料に大気中の酸素を使用することから、電力容量が大きく、寿命も長い電池です。補聴器など、小型で頻繁な電池交換ができない機器の使用に適しています。

・リチウム一次電池 (円筒型、コイン型、ピン型)

様々な形状があり、電圧が高く、寿命も長いことから、コンパクトカメラなど大電流を必要とする機器の使用に適しています。また、使用可能な温度範囲が広いことから、ガスメーターのような全国の寒い地域~暑い地域で使用される機器にも使用されています。
弊社取り扱い機器:VELAのビデオPCB用電池(日時データの保持する電池、1年毎の定期交換パーツ)

 

◆二次電池(バッテリー)

・鉛蓄電池

Tバードメモリー効果※1がなく、安定した品質で信頼性が高い電池です。車のバッテリーに使用されていることが有名ですが、病院の非常用電源など産業設備のバックアップ用にも使用されています。

弊社取り扱い機器:CVシリーズ、T-Bird、LP6Plus、LP10、BearCub750、TOSCA

※1


 
メモリー効果・・・完全に放電しきらずに充電を繰り返すことで、実際の容量よりも短時間しかバッテリーが使えなくなるという現象が起こります。これがメモリー効果です。メモリー効果は、例えば、満充電したバッテリーを50%しか利用していない状態で再充電を開始すると、その50%を0%として誤認識してしまうことにより起こります。

 

・ニッカド電池

自然放電が 多く、メモリー効果も大きいことから、長期間使用には不向きなバッテリーです。尚、携帯電話やノートパソコンなどのバッテリーとして過去によく利用されていましたが、メモリー効果の影響が大きいことから、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった充電池が普及した今では、携帯機器においてはそれほど利用されていません。現在は、コードレス電話、電動歯ブラシなどに使用されています。

人工呼吸器VELA ・ニッケル水素電池

ニッカド電池に続く新世代のバッテリーとして登場し、ニッカド電池に比べるとメモリー効果の影響が少ないという特徴があることから、携帯電話やノートパソコンなどのバッテリーとしてよく利用されていました。しかしながら、メモリー効果の影響がほとんどないとされているリチウムイオン電池の登場と普及に伴い、現在ニッケル水素電池をバッテリーとして使用する機器は減ってきています。

弊社取り扱い機器:VELA、AVEA、Daisy

・リチウムイオン電池

人工呼吸器レジェンドエアメモリー効果の影響がほとんどないという特徴があります。また、前述のバッテリーに比べてエネルギー密度高いことから、小型化が可能なうえ、持続時間も長いという携帯機器向けの特性を持っています。そのため、現在は携帯電話やPDA、デジタルカメラにDVカメラ、ノートパソコンと携帯機器では非常に広く電源として採用されています。

弊社取り扱い機器:レジェンドエア

 

電池(バッテリー)の電圧、容量

前項にて代表的な電池を挙げましたが、それぞれの電池が持っている電流(電子)を流すパワー=電圧は違います(但し、乾電池など互換性を持たす必要がある電池は同じです)。
この電圧は、+極の持つ電位と-極の持つ電位の差によって決まります。電位は用いる材料固有のものであり、イオン化しやすいもの(電子を生み出す力が強いもの)は電位が低く、イオン化しにくいものは電位が高くなります。このような金属の「イオン化しやすさ」をイオン化傾向と言います。以下に、各金属のイオン化傾向についての表を示します。

 

 

例えば、この表を元に、+極が銅、-極が亜鉛のボルタ電池の電圧を求めると、0.337V-(-0.763V)=1.1Vとなることがわかります。

尚、この電圧は、電池を通常の状態で使用した場合に得られる端子間電圧の目安として「公称電圧」と呼ばれます。

 

 

各電池におけるプラス極材料、マイナス極材料、および公称電圧を以下に示します。

上表のとおり、公称電圧は同じ種類の電池では一定ですが、電池の容量(どれだけ長持ちするか)は電池を大きくすることなどで増やすことができます(例:単3アルカリ乾電池>単4アルカリ乾電池)。尚、この電池の容量はAh(アンペア アワー)で表記され、「公称容量」と呼ばれます。

例えば、2.0Ahの容量を持つ電池は、2Aで1時間、1Aなら2時間、電流を流すことができます。
また、使用用途に応じて電圧を上げる必要がある場合は電池を直列に接続します。一般的に普通車に使用される12Vバッテリー(鉛蓄電池)は、1個 2Vの鉛蓄電池 6個が直列に接続され、ひとつのバッテリーとして構成されております(大型車の24Vバッテリーは、12個直列接続)。

 

次回は、主な電池(バッテリー)の特性についてご紹介する予定です。
(2010年5月更新)
print もどす pdf
Copyright © 2017 アイエムアイ(株). 医療従事者向け情報マガジン イント http://imimed.jp