トップページ > Technical & Safety Tips > 電池(バッテリー)のお話  

電池(バッテリー)のお話 第3回

前回、電池・バッテリーの種類、ならびに電圧、容量についてご紹介しました。今回は、電池、バッテリーの特性、寿命についてご紹介します。

懐中電灯を使っていると、そのうち暗くなっていき最終的には点灯しなくなります。これは、使用されている電池の電圧が低下したことが原因です。電池、バッテリーは使っていくと電圧が下がり、この使用時間経過に伴う電圧の変化を表したものを放電曲線といいます。放電が理論通りに進めば、+極と-極の材料が反応している間は「公称電圧」が供給され、+極と-極の材料を使用し尽くした時点で電圧がゼロになります(理想曲線)。しかし実際の放電時には、放電反応の進行を妨げる内部抵抗が増加するため電圧は徐々に下がります。内部抵抗が小さく、使用を終了する直前まで一定の電圧を保つ電池は、長時間効率良く機器を作動させることができる放電特性の優れた電池といえます。

上図のとおり、リチウムイオン電池は、乾電池に比べると比較的平坦な放電曲線を示すことから、放電特性に優れた電池といえます。
一方で電圧低下が緩やかであることによって、バッテリーの電圧とバッテリーの充電残量の間に比例関係が成立しません(僅かな電圧低下から充電残量を推定しなくてはなりません)。携帯電話には主にリチウムイオン電池が使用されておりますが、皆様ご存知のとおり、その残量表示は『%』ではなく、『3段階の電池表示』になっています。これは、バッテリー電圧と充電残量に比例関係がないことに加え、携帯電話は持ち歩きされるため外部の温度や湿度の変動が大きく、バッテリーの状態(電圧)も常に変化し、残量を『%』で正確に表示することが困難であることから、前述のような大雑把な残量表示になっています。 

電池、バッテリーを使用していないにも関わらず、時間の経過と共に徐々に残量が減少する現象を自己放電(自然放電)といいます。乾電池では、製造時に保持している残量が1年で数%減少するといわれています。長期間保存した乾電池では、未使用であっても残量がなくなり、使えなくなることもあるため、消費期限が定められている乾電池もあります。 電池、バッテリーは化学反応で放電することから、温度が高くなるほど自己放電は活発になります。真夏に車のダッシュボードなどにバッテリーを放置しておくと、あっという間に放電して空になってしまうこともあります。

鉛蓄電池、ニッカド電池、ニッケル水素電池といったバッテリーの自己放電は大きく、1ヶ月程度で残量が数十%減少することも珍しくありません(リチウムイオン電池の自己放電は少なく、ニッカド電池、ニッケル水素電池の1/10程度)。そのため、これらのバッテリーは、充電して非常時に備えてしまっておくといった使用方法には向かず、常に充電を行うか、定期的に充電を行い、満充電状態を保っておく必要があります。そのため、弊社のバッテリー搭載器の添付文書には、以下のようにバッテリー充電についての記載をしています。

Tバードは内部バッテリを搭載しています。使用しない時は最低でも2ヶ月に一度、充電を行なってください。
本器は内部バッテリを搭載しています。使用しない場合でも、充電のため常にAC100V電源に接続しておいてください。
保管中に充電を忘れた場合、バッテリ寿命が短くなります。また、完全に放電したバッテリは、本体にダメージを与えます。交換が必要な場合、IMI㈱が認定するサービスマンに連絡してください。

 

[弊社取り扱い機器]

鉛蓄電池・・・ CVシリーズ、T-Bird、LP6Plus、LP10、BearCub750、TOSCA、無停電電源装置9100シリーズ、無停電電源装置REMiOシリーズ
ニッカド電池・・・ メドシステムⅢ
ニッケル水素電池・・・ VELA、AVEA、Daisy、NIRO200NX
リチウムイオン電池・・・ レジェンドエア、METIman、iStan

 

どのバッテリーも充電、放電を繰り返すと、電解液の涸れ、+極、-極の極間距離が近づくことなどによって、徐々に最大容量が減っていきます。一般的には、数百回の充放電にて、初期の容量から数十%は減少するといわれており、弊社においてもバッテリーは機器毎に定期交換パーツに指定しています。バッテリーはあくまで消耗品であるとご理解ください。
尚、極端な高温・低温環境での保管や充電忘れなどは、バッテリーの劣化を早めてしまいます。各機器の添付文書、取扱説明書には適正な保管環境などについて記載していますので、適正な使用環境をお守りいただき、長く安全にバッテリーをご使用いただければ幸いです。

 

 

(2010年7月更新)
print もどす pdf
Copyright © 2017 アイエムアイ(株). 医療従事者向け情報マガジン イント http://imimed.jp