掲載:2013年11月 / 文責:クリティカル・ケア部
本年10月19日 神戸国際会議場にて、「第6回蛍光Navigation Surgery研究会」が開催されました。
弊社は共催企業として浜松ホトニクス株式会社と共に、今回のセミナーのお手伝いをさせて頂きました。遠方からも多くの先生方にご参加頂き、会場には約70名の先生方にお集まり頂きました。
ICG蛍光法とは、主に肝機能検査、循環機能検査、眼底造影用の試薬として用いられているICG(インドシアニングリーン)の強い蛍光を利用した方法で、既に20年前から臨床使用されております。 蛍光Navigation Surgery研究会は、ICG蛍光法の有用性・安全性を検証し、安全な施行を啓発し、知識の交流を深めることを目的に、京都大学乳腺外科教授 戸井雅和先生、釧路労災病院院長 草野満夫先生、橋本クリニック院長 橋本隆先生を発起人に発足いたしました。
今回は、岡山大学 形成外科 教授 木股敬裕先生当番世話人の下、午前中は基礎・蛍光プローブ等のあらたな蛍光物質の観察・先進的な研究についてご発表頂きました。今後の可能性について熱いディスカッションがなされておりました。
午後の部では、消化器外科・その他領域のセッションがありました。消化器外科領域では、対象臓器に広がりを見せる消化器領域のセンチネルリンパ節生検術の演題や、最近報告が多くあがっている消化管の血流評価での使用方法についてご発表頂きました。その他領域においても多岐にわたる分野で蛍光法の有用性をご発表頂きました。
特別講演では、岡山大学大学院歯薬学総合研究科 消化器外科学 教授 藤原 俊義先生をお招きし、癌細胞のみで増殖し、癌細胞を破壊するアデノウィルス製剤「Telomelysin(OPB-301)」の開発。また、リンパ節転移の可視化が可能な診断用ウィルス製剤「TelomeScan(OPB-401)」の開発についての講演がありました。転移リンパ節の可視化や、可視化できない微小転移の浄化などが期待できるとされ、新たな可能性を開く最先端技術について知る機会となりました。
シンポジウムでは、領域をまたぎ様々な診療科で使用されているICG蛍光法について、姫路赤十字病院 外科 信久先生(上部消化管の蛍光法を用いた血流について)、関西医科大学 外科 海堀先生(肝胆膵外科領域の蛍光法について)、神奈川県立こども医療センター 外科 北河先生(小児外科における肝芽腫での蛍光法使用例について)、東京医科歯科大学 血管外科 猪狩先生(蛍光法を用いた、末梢の血流評価について)、岡山大学 形成外科 山田先生(リンパ浮腫・診断・評価・治療について)、関西医科大学 乳腺外科 杉江先生(乳癌センチネルリンパ節検索における蛍光法の有用性について)に、各領域のトピックスや、最新のご研究についてご講演頂き、ICG蛍光Navigationの広がりを改めて実感致しました。
最後に、悪天候の中、座長の労、講演の労をお取りいただきました先生方、長時間ご聴講頂きましたご来場の皆様に、この場をお借りして、改めて深く御礼申し上げます。 なお、第7回研究会は関西医科大学乳腺外科 教授 杉江知治先生を当番世話人として来年10月頃に、行われる予定です。詳細が決まり次第、ご案内させて頂きます。
なお、今回のセミナー抄録集を希望される方は下記ホームページのフォームにご記入ください。その際に「ご用件」欄に「第6回蛍光ナビゲーションサージェリー研究会抄録希望」とご記入の上、送信ボタンを押してください。
後日、送付又は営業から持参させて頂きます。
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2013年11月 文責: クリティカル・ケア部
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