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日本麻酔科学会第64回学術集会 ランチョンセミナー5
「筋弛緩モニタリングの新潮流」

掲載:2017年7月 / 文責:クリティカル・ケア部

日本麻酔科学会第64回学術集会共催セミナー(ランチョン)「筋弛緩モニタリングの新潮流」ご報告

日本麻酔科学会 第64回学術集会

日時 : 平成29年6月8日(木)~10日(土)
会場 : 神戸国際会議場、神戸国際展示場、神戸ポートピアホテル
会長 : 土田 英昭 先生
金沢医科大学麻酔科学講座 教授

共催セミナー(L05 ランチョンセミナー)

日時 : 平成29年6月8日(木)12時~13時
座長 : 中塚 秀輝 先生 (川崎医科大学 麻酔・集中治療医学1 教授)
演者 : Josep Rodiera M.D. phD, Msc (ジョセップ ロディエラ先生)
(スペイン セントロ・メディコ・テクノン病院 麻酔科部長)
演題 :

A New Approach for the Neuromuscular Transmission Monitoring

(筋弛緩モニタリングの新潮流)

抄録 : ※pdfが開きます(145KB)

過去最高の参加者を集めた本年日本麻酔科学会学術集会にて弊社が昨年販売開始した筋弛緩モニター「TOF-cuff」の開発者であるスペイン、セントロ・メディコ・テクノン病院の麻酔科部長 Josep Rodiera (ジョセップ ロディエラ)先生をお招きし、共催セミナー(ランチョン)を開催させて頂きましたので概要を報告させて頂きます。

A New Approach for the Neuromuscular Transmission Monitoring<br />(筋弛緩モニタリングの新潮流)セミナー風景

会場は、麻酔科学会ホームページ経由の聴講予約により早い段階で満席となりました。また、当日予約無しで聴講参加希望をされた先生方も数多くおられ、筋弛緩モニタリングに関する関心の高さが窺えました。御講演はスペイン語でしたが、逐次通訳で行われました。

中塚先生による開会の挨拶の後、アイスブレイキングに「筋弛緩薬を用いる麻酔で筋弛緩モニターを使用されているか?」「TOF-cuff筋弛緩モニターをすでに使用したことがあるか?」等の質問を会場に投げかけられました。

Dr. Josep Rodiera Olive(セントロ・メディコ・テクノン病院)、中塚先生
(川崎医科大学 麻酔・集中治療医学1 教授)

【講演内容概要】

まずは、欧米での残留筋弛緩のインシデントに関する意識調査の話から始まり、筋弛緩モニターの使用実態について研究論文を引用されながら御説明されました。筋弛緩モニターの必然性、残留筋弛緩による医療事故の可能性は広く認識されているものの、欧米における筋弛緩モニターの使用も、決して充分ではないことが報告されているとのことでした。

次に、従来の時間を用いた筋弛緩状態の推測や、ナーブ・スティミュレータによる徒手的判断等の定性的な筋弛緩評価に問題点・限界が有る事を具体的に御説明され、臨床における定量的筋弛緩モニターの必然性について言及されました。

さらに、加速度感知型の筋弛緩モニターの諸々の問題点を踏まえ、TOF-cuffの利便性、信頼性につき、どのような方法で力感知タイプとTOF-cuffとを比較されたのか具体的に御説明されました。また、血圧のマンシェットと同様に装着可能なカフセンサを用いていることの優位性より、今後の臨床におけるTOF-cuffの可能性についても御説明を加えられました。

また、ロクロニウムの迅速・効果的な筋弛緩拮抗薬であるスガマデクス(商品名ブ リディオン MSD社)についてこれまでの筋弛緩拮抗薬と比較して高価ではあるが、多くの利点があることについても言及されました。そして、海外では医療費を抑える面から薬剤の選択も重要となっているという点にも触れられ、術中の筋弛緩薬の使用や、回復期の筋弛緩拮抗薬の選択についても筋弛緩モニターを行うことで適切な薬剤を適切な量で投与することができるというストラテジーについても示されました。

スガマデクスの出現は、筋弛緩からの回復における臨床に変化をもたらしましたが、この拮抗薬を使用するにせよ、安全な抜管は筋弛緩モニターによる定量的な筋弛緩状態の把握を持って初めて担保されると結論づけられました。

最後に、この場をお借りして今回座長役をお引き受け頂きました川崎医科大学麻酔・集中医学1教授 中塚先生に心より感謝申し上げます。

また、今回の共催セミナーのDVDを御用意しております。ロディエラ先生による御講演に御関心のある方は御遠慮なく弊社にお申し付けください(無料です)。

↓本セミナーのDVDは、下記よりお申込みください。↓

DVD・ハンドブック等 無償提供のご案内
■モニタ「TOF-cuffTM 筋弛緩モニタ」

文責: クリティカル・ケア部

(2017年7月)

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